乳歯の虫歯が神経を通り越して骨に膿をためておくと、そこに埋まっている永久歯の卵が傷つけられたり(歯に白・茶・黄色の模様が付く)、ひどいときは死んでしまうことさえあるのです。 特に歯と歯の間の虫歯は、学校の集団健診では小さいものであればまず見つかりません。
乳歯の奥歯と奥歯の間の虫歯が口を開けたときに見えた場合(健診で指摘されたとき)は、必ず神経を取るほどまで進行しているのです。
1)カリエスメーターにて溝の数値を測り、虫歯になりやすい、あるいは虫歯になりかけの時は、きれいに掃除した後墨を塗り、レーザー照射、フッ素を閉じ込めて、食べかすが入らないようにしっかり生えてくるまでセメントでふたをします。
2)やわらかくなった歯肉がフワフワしているときは、しっかり歯磨きできるようカットする。
3)完全に生えていて問題がない歯には、フッ素入りシーラントを行う。
4)段差のある歯にはつっこみ磨き等ブラッシング指導を行う。
大きな虫歯で乳歯を抜歯しなければならなくなったとき、その後の歯並びへの影響はどうなのでしょう。
乳歯の虫歯が大きくて、骨に膿がたまった時、永久歯を守るために乳歯をやむなく抜いてしまうことがあります。乳歯を抜くことによって膿やばい菌がすっかりなくなるので、その後の経過はいいです。 ところが抜いたままにしておくと、その後ろの歯が前方へ移動してきます。乳歯だけならともかく、6歳臼歯(永久歯)までも前の方へ来てしまうと、スペース不足になり、それより前方に生える永久歯は生えてくる場所がなくなり、結果的にはガタガタの歯並び(不正咬合)になってしまうのです。
泣いて暴れて治療ができないお子さんがいらっしゃいます。 治療ができないからと、虫歯の進行止め(歯が黒くなる薬)を塗ってもらったけれど、放っておいて大丈夫かしら、と相談されるお母様もたくさんいらっしゃいます。
「進行止め」となぜか呼ばれるようになったこの薬が効果を発することができるのは、残念ながらC0(初期ウ蝕)までです。 C1以上は、わずかながら進行していきます。その上この薬を塗ると歯が真っ黒になります。理想を言わせていただくと、穴が開いている虫歯は完全に削り取り、歯に代わる材料で埋めてしまう、ということです。 当院では、現在C0からC1の虫歯には「進行止め」を使うことなくレーザー治療にて治療しています。 大きい虫歯に対しては、局部麻酔下で虫歯を徹底的に取り除き、プラスチックあるいは金属で修復するという方法で治療しています。 重症の虫歯で、早めの治療がお子様の将来に有効と判断し、かつ保護者の方の理解が得られる場合に限り、抑制器具(レストレーナー)を用いて治療を行います。 ※経験症例数300以上
レストレーナーに入っているお子様のほとんどが、治療が終了する頃にはレストレーナーを卒業し、おりこうに治療を受けることができるようになります。 3歳くらいでレストレーナー治療を行った場合、4歳では50%、5歳では95%以上は治療を嫌がることなく上手にできるようになります。
“トラウマになるのではないか!”ということで、心理学者の方に尋ねましたところ、“人間は動物とは違い、言葉を持っている。その行為が自分のためにしてくれているということがわかるようになると、トラウマになるということは全くない”と断言されました。 レストレーナーを卒業し、今は成人した患者さんは、レストレーナーを見ると“懐かしい”と笑いながら、現在も通院してくれています。
本来、永久歯の前歯は上下とも開いた感じで生えてきます。 これは正常な生え方で、糸切り歯が生えてくる頃ほとんどがきれいにまっすぐになります。永久歯が生えるスペースがたっぷりあって、噛み合わせに問題ないときは、まず大丈夫です。
乳歯のとき、受け口の噛み合わせでも、ガタガタの歯並びでも、前歯が1〜2本生えてくる頃(できれば2〜3mm出てきた頃)にちょっとコントロールしてあげればすぐに治るケースが多いです。放っておくと、将来は高額な矯正という運命になってしまいますが、この時期は骨格的に成長前であり、コントロールできる乳歯もたくさんありますので、非常に調整には都合がいいのです。